運動時のお助けマン
昨日は少林寺拳法の大会でした。
普段の練習の成果を発揮する日ですが、その日のコンディションから大きな影響を受けてしまいがちで、本番に強いとか弱いとかを自覚してしまう一日。
でも、大人として指導者として、子供たちにかける言葉も気を付けないといけません。
緊張してたら「大丈夫だよ」
頑張るぞーって意気込んでいたら「その調子だ!」
あれ?いない!ってなったら「どこ行ったー!?」
少林寺拳法は、一人でやる単独演武、二人でやる組演武、団体でやる団体演武、とあるのですが、私の道場からはみんな組演武で出場しました。
本番は5人の審査員から四方八方からチェックされ、点数がついていきます。
そんなに大差ない点数がつけられていくのですが、微妙な点差で入賞組とそうでない組が決まってしまうという大人も子供も厳しい現実。
みんないつもより練習を重ね、満足のいく結果をもらった子たちや、悔しい思いをした子たちそれぞれでした。でも長い経験からいうと、結果に関わらず、頑張った経過がこれからに活きてくるんだ、と、今では思えます。
みんな、頑張れ!
一方で。
大人の部、強いてはジジババの部(「マスターズの部」)というものもありまして。
「夫婦の部」とか、「ファミリーの部」とか、まぁ最近はバリエーション豊かになってきました。
「夫婦の部」ではもちろん夫婦で拳法をやっている方々が出場するのですが、はたから見るとかなり激しめな喧嘩に見えます。なので陰で私たちは「DVの部だ、DVの部だ」とわぁわぁ。もちろん、本人たちはそんなつもりはありません。(のはず)
私も数少ないババの一人なので、相方の人と一緒にババの部に出場しました。
まるっと三年コロナで動いていなかった(医療従事者ということもあり)ので、体力を戻すのが大変でした。
毎回の練習前には入念なストレッチをして、身体中の筋肉を伸ばします。
にも拘わらず!
つるんです。そう、つるんです。
あれ、めちゃくちゃ痛いですよね。突然襲ってきますよね。
原因は、ミネラル不足とか水分不足とか言いますが、やっぱり適度な水分は大事なんじゃないかなと思います。
今回も、水分をちゃんと取って大会に挑みましたがそれでも心配。
そんな時の強力なお助けマンをご紹介。
芍薬甘草湯です。
芍薬甘草湯は、芍薬と甘草という二つの生薬から成り立っています。
昔、漢方薬の構成生薬が少ないものは即効性がある、と習いました。
そう、芍薬甘草湯は即効性があります。
漢方薬は長く飲まないと効かないわけではありません。
つったときに飲んでもいいし、予防的に飲んでも構いません。
芍薬も甘草も薬理作用の一つに筋肉の痙攣を治す作用があります。
ということで、本番前に一包を飲み、本番中に足がつるようなことは避けられました。
結果は、うふふ。内緒です。
医療用にもありますが、市販もあります。
お試しあれ。
※甘草は摂りすぎると、カリウム値が下がったり血圧が上昇したり浮腫んだりすることがあります。漢方薬には甘草が入っていることが多いです。不安な方はかかりつけ医や店舗の薬剤師さんに相談してみてくださいね。
あめあめ ふれふれ かぁさんが~
蛇の目でお迎え、うれしいな。
ん?蛇の目って何だ?
と思って調べたら、あの和傘らしいですね。なるほど。
私の実家にあった駐車場の門は「蛇腹(じゃばら)」って言っていました。
あれ、台風の時にびろーーんって道路に飛び出して(まさしく蛇!)ご近所様に迷惑かけちゃうんですよね。強風でぐねんぐねん動くし。
「風強い!ちょっと!蛇腹開けといて!」と母。
蛇腹を広げる(開ける)と駐車場の門戸は閉まり、蛇腹を閉じる(たたむ)と駐車場の門戸は開く。
どっちやねん。
ちょっと横道に逸れましたが、今日は「雨」のお話です。
全国的にどんよりデイですね。
こんな日は
「頭いたーー」
「重だるーー」
ということが増えます。天気痛とか、気象病とか言います。内耳の感知異常が原因らしいです。
天気は予測できるので天気痛アプリとかいうものも存在するらしく、頭痛の記録の他、
「今日は黄色信号よ!」「明日は赤信号よ!覚悟して!」
とお知らせもしてくれるとか。凄い時代ですね。
天気痛の特効薬とかはなく、基本的に頭痛薬などの対処療法と、「規則正しい生活をしてね」とアドバイスを受けます。耳マッサージもいいらしい。
では中医学では。
雨や湿気などは、昨日の通信で書いた中にもありますが「外因」の中の「湿」という邪気に当たります。いわゆる「湿邪」。
外から湿邪が身体に入ってくると、
・重だるい
・頭痛
・浮腫み(特に下半身)
・下痢、軟便
・舌診をすると舌にべっとり苔がついている
上記のような症状が出てきます。
外から入ってきた湿邪だけならまだしも、元々湿邪体質の方もいます。
糖尿病とか、冷たいものや甘いものが好きな人とか。
こんな方は体内の湿邪(内湿)と外からの湿邪(外湿)が影響し合って症状が出やすいんです。
特に日本は島国なので湿度が高いですよね。梅雨とかもう最悪レベル。
「じとーっ」「べとーっ」「あたまいたーっ」
そんなときに
薬膳では、利尿作用のあるキュウリや冬瓜、ハト麦、小豆などがお勧め。
冬瓜に、温性の鶏肉や生姜を加えて鶏がらスープにするのもいいですね。
身体が冷えると湿邪が溜まりやすいので、暑いからといって身体を冷やしすぎないことも大事なポイント。
漢方薬では、五苓散がお勧め。
漢方薬って、究極の配合剤なんです。2種類~ものによっては20種類くらいの生薬が入っている場合もあります。
「風邪のひき始めには葛根湯!」
という考え方ではなく、生薬レベルで考えるので
「五苓散は除湿効果のある生薬と気の巡りをよくする生薬の配合剤なので、じとべと頭痛にお勧めですよ。」
となるわけです。
あ、ちなみにこの五苓散、個人差がありますが二日酔いにもお勧めです。予防に飲んでもいいし、二日酔いでガンガンずるときに飲んでもいいし。うちでは常備薬です。
でもやっぱり西洋だろうが東洋だろうが「規則正しい生活をしてね」が基本です。
週末ですね。雨の日のビールは控えめに☺
※病院で出される西洋薬の利尿剤は、心不全や血圧、腎機能の状態などを考慮して処方されています。二日酔いで飲んだらだめです(*_*;
痛みを問う
先日の少林寺拳法の練習翌日、背中をねじった瞬間に「あっ痛っ(´;ω;`)」
何なんだ、この刺すような痛みは・・。
気のせいかもしれないという淡い期待はいとも簡単に消え去りました。
普通にしてたらあまり痛くないけど、ふと身体が少しでも捻じれた瞬間に、背中左側に確かに鋭い痛みが走ります。残念ながら気のせいではない・・。
以前腎臓が拡張していると指摘を受けたことがあり、腎臓?
運動後だし、はたまたただの筋肉痛?
こんなときは、消去法で安心したくなりますよね?
大ごとじゃなければそれでいい。みたいな。でも確かめる手段がない。
当然ですが、目に見えない部分に関しては、血液検査や画像検査をせにゃわからんのです。
今日は、そのあとで「ほら見て、何の問題もないよ」と言われたときに自分を納得させる方法をご紹介します。
中医学の世界でも、痛みを診断し、対応を考えたり漢方薬を服用することがあります。
痛みに限らず、身体に出る様々な症状の原因を分類し、その原因に対処するのですが、それが暑い寒いなどの気候や、人間の感情も原因になるというのが中医学の面白いところ。
・外因(外からの原因ですね)・・風、寒、暑、湿、燥、火(熱)の六淫の邪気
怪我、害虫
・内因(いわゆる感情です)・・喜、怒、憂、思、悲、恐、驚の七情
・不内外因(外因や内因から生じた病理産物です)・・痰飲、瘀血
寒い時期に悪化したり、ストレスで胃痛があったり、気候や感情が身体と密接につながっていることは、今まで体験している人が多いと思います。
で。今回の私のこの刺すような痛みは刺痛と言いますが、中医学では上記にある瘀血が原因のことが多いです。(発生が急であること、痛みが限定的なものに関しては、まず西洋医学的に検査をお勧めします。)
外因の「怪我」→「瘀血」→痛み
ですね。
私の場合、この瘀血が生じた原因は、ズバリ少林寺拳法でしょう。練習の後から痛いし。
なので、検査をして「ほら見て、何もないよ?筋肉痛じゃない?」と言われたら
湿布を張りつつ、瘀血に効くような漢方薬を飲んでみようかな。
※血の巡りをよくする薬はたくさんあり服用している方も多いと思いますが、漢方薬と西洋薬では捉え方が違っており、特に西洋薬では循環器の主要かつ大事なお薬です。お医者さんの指示通りにきちんと服用しましょう(^^♪
教えるということ
昨夜は少林寺拳法修練の夜でした。
週末の大会に向けて、子供たちの目が本気モードになってきています。
私は夫の転勤について全国を転々としてきましたが、そのたびに転籍を繰り返してきました。少林寺拳法は他の武道のように流派がないので、全国どこに行っても同じ修練ができます。それでも道場によってカラーがあるので微妙な動きの違いは多々ありますが、全国に知り合いやお友達ができるのは、大人になっても楽しいことです。
数年前から通っている今の道場では、微力ながら、初めて少年部の指導に関わらせていただいています。
私も二人の子供たちを育ててきましたが、ひと様の子どもたちが可愛くて仕方ありません。その子供たちをグループに分けて、数人の大人がそれぞれ技法を教える時間が時々あります。
そこで、最近やっと気付いたこと。
自分の子供たちが中高生になり、その子育ての反省も活かされて気付いたこと。
「教えない」ということ。
上受け突き→上受けをしてから突く
上受け蹴り→上受けをしてから蹴る
内受け突き→内受けをしてから突く
じゃぁ
「内受け蹴りはどうする?」
小学校低学年くらいまでなら、こんな感じでしょうか。
すぐに教えない。
自分で考える。
間違ってもいい。
自分で考えたことは、人からただ教えられたことよりもぐっと頭に入ります。
少林寺拳法は護身術です。
手首を掴まれた、腕を掴まれた、そんなシチュエーションがたくさんあり、抜き技もたくさんあります。
小学年中学年くらいからは、ぐっと手首を掴んで
「とってごらん」
どうやったら抜きやすいか、どうやったら自分の力が有利に働くか、ヒントを出しながら答えを導かせます。
そして、抜けた!
自分でできた!というその時の目は、輝いています。
(そのあとは「すぐに逃げる」ということが大事。子供たちは武道をやっている自信からか、やり返すということをしがちですが、力の差は歴然で戦うことは賢明ではないと、そこはしっかり教えます。)
技法をすぐに教えると、教える側も楽だし時間もかかりません。
でも、最短距離がいいとは限らない。
もちろん、ケースバイケースですけど。
投薬時に「さてさて、この薬は何でしょう?」なんて言ったら、患者さん激おこです。
人生も同じように考えたら、ほんの少し余裕ができると思うんです。
自分で考える。
寄り道でも回り道でもいいじゃない。
舗装された綺麗なコンクリートの道より、くねくねした回り道で、草花や虫たちに魅了されて立ち止まっても、いいんじゃない?
そのあとで手に入れたものって、自分の宝になる。
子育てと少林寺拳法を通したら、足掛け15年かけてやっとわかったこと。
「教えるということは、教えないということ」
最短距離ではなかったけど、これだけ時間かけたからこそ、ぐぐっと自分の頭に入りました。
きまぐれ通信の自己紹介
プロフィール
あるときは母、得意料理は他人丼
あるときは妻、「家内」って呼ばないで
あるときは薬剤師、湿布はパップよりテープ派
あるときは国際中医専門員、漢方好きで開業したい
あるときは絵本読み聞かせボランティア会員、絵本で泣ける
あるときは車内で必死こいてラジオ英会話音読暗唱、トム・クルーズと話したい
そしてあるときは少林寺拳法有段拳士、肩は亜脱臼しやすい
あれ、私の人生結構カラフルじゃね?
これってカテゴリー別にして日記にしたら面白くね?
ということで「きまぐれ通信」と逃げも隠れもできるお題をつけて、きまぐれに投稿していこうと始めました
人生いいことばかりじゃないけど
いいこともあって
お空が青くて空気が美味しい
お天道様に、今日の日をありがとうございますだ、とパンパンして
初ブログです
よろしくお願いいたします